◆ 還城楽物語と幸若舞「入鹿」 ◆ 舞楽・陵王の由来の変化(考察) ◆
還城楽物語 |
『還城楽物語』について
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「舞楽・陵王」の項でちょっと紹介しましたが、まずはこの物語のあらすじを紹介したいと思います。
龍王の治める龍国と、還城楽の治める還国は隣り合い、龍王の娘・馬頭女が城楽のもとに嫁いでいた。馬頭女が還国に来て3年経ったある日、城楽は妻に言った。
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還城楽物語には別バージョンがあった
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あらすじのとおり、『還城楽物語』は雅楽パロディな御伽草子です。この話、室町時代ごろの御伽草子ブームに乗って雅楽オタクが雅楽のエピソードをもとに創作した荒唐無稽なパロディだと私は思っていました。
ところが、もう一つ同じような話があったんですね。橘ゆずほさんにいただいた『羅生門の鬼』(平凡社東洋文庫)の「日を返す話
付魯陽公と陵王」というのがありまして、そこに幸若舞「入鹿」の挿話として、こんな話が紹介されています。
れうきん国のれう王と玄城国の玄王は国境を争ってたびたび戦を繰り返していた。兵の数は玄国のほうが圧倒的に優勢であったが、れう国にはきんそん、きんらくという神通力を操る兄弟の猛将がおり、この2人に敵わない為、玄国は勝てずにいた。
この幸若舞「入鹿」の挿話は『還城楽物語』と筋は一緒であることはすぐわかると思います。
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